山口百恵に思うこと

先月の話だが、「山口百恵 赤と青とイミテイションゴールドと」という本を読んだ。
インタビュー、関連書籍、レコード売上げ枚数を元に山口百恵のデビューから引退までの
足取りを追った本だ。
客観的に書かれているにも関わらず、右も左も分からなかった山口百恵が徐々に自信をつけ、
自らの殻を打ち破る様が年を追うごとに浮かび上がり、何だか胸を打たれた。
と同時に凄く羨ましくもあった。私も自分の殻を破って成長したいからだ。

無愛想できちんと挨拶もできなかった少女が、結婚で引退する際には
「ロックンロール・ウィドウ(未亡人)」をしれっと歌うプロの歌手に
成長しているのである。
デビュー間もない頃、文句も言わず大胆な歌詞の「青い果実」を歌ったり、
結婚できっぱり芸能界から足を洗ったり、彼女が時としてみせる潔さは凄いと思う。

今回、「プレイバックpart2」にまつわるエピソードも印象的だった。
歌詞に出てくる「勝手にしやがれ」はライバルの一人だった沢田研二
ヒット曲「勝手にしやがれ」がラジオから流れ、歌の登場人物の男の台詞がプレイバックした
という流れだったことを知り、この曲を作詞した阿木燿子の男っぷりに驚いた。大胆!!
また山口百恵のプロデューサー・酒井プロデューサーの「カセットテープが巻き戻るみたいな
時間軸の歌」という訳の分からないお題を元に2候補曲が作られ、
それぞれpart1/part2とタイトルをつけ、part2 がシングルとして採用された為
そのままpart2もタイトルに付いたらしい。

「ロックンロール・ウィドウ/山口百恵

「青い果実/山口百恵

「 プレイバックpart2〜イミテーション・ゴールド/山口百恵