個人的なNorwegian Wood

映画「ノルウェイの森」を観てきました。
映画をきっかけに村上春樹の作品をもう一度紐解いてみようという気持ちにさせられました。

私が村上春樹を知るきっかけを作ってくれたのは、中学校のときに通っていた塾の先生です。
先生から突然「15歳になる前に読んでほしい本」というプリントを配られ、そのプリントに
村上作品が2タイトル明記されていました。
2タイトルの中に「ノルウェイの森」も含まれていました。
塾の先生は「特に村上春樹は読んでほしい」と力説し、その日から村上春樹
「私の知らない凄いことを書いてるらしい」気になる人物となりました。
が、15歳を迎えても小説を読む気にはなれませんでした。

村上作品を読むようになったのは高校に入ってからです。
当時の私が体験したことのないような「痛み」やら「悲しみ」やら「あきらめ」が
描かれた世界に一種の憧れを抱いていたように記憶しています。

今回の映画は大事な場面を端折ったりして作者の趣旨を描ききれていないという声も
多々聞きますが、個人的には悪い映画ではないと思います。
映画のトーンは小説のトーンと合っていたように感じたし、登場人物達がとった行動の理由を
考えるヒントはそれなりに散りばめられていたように思うからです。
それに音楽も良かった。また、外国人監督が描く日本も興味深いものでした。

あまり映画館には足を運ばないので、この映画を観に行こうと誘ってくれた友達に感謝です。

TWO DOOR CINEMA CLUB 「SOMETHING GOOD CAN WORK」